なぜ建築家か
今回は依頼先の話
住宅を建てるときには分譲マンション,建売住宅,ハウスメーカーなど依頼対象はすべて検討した。
しかし,家づくりを夢見たピュアな私に浴びせられたのは住宅業界の洗礼だった。
簡単に言うとすべての業者の言うことが違う。
基本的な知識がなかった自分にはこの問題解決はできなかった。
情報収集を経て,最終的には建築家との家づくりというチョイスに至った。
理由はいくつかあるが,一番の理由は納得したかったからだ。
大金を費やし,一生を過ごすことになるかもしれない家に納得せずには住めそうにない。
「こんな家に住みたい」は常にあったが,自分の家に住みたい,自分の家ぐらい自分の思うものにしたいというエゴイスティックな感情はなかったといえない。
この選択は家づくりが進んだ今になっても正解かどうかわからないけど,納得したうえでの判断をしたつもりだ。
納得するためには本気にならなければいけない。
最終的に情報をまとめたノートは3冊となり,読んだ本は100冊を超えた。
いつしか,家を建てるために情報を収集するのではなく,建築に熱中していった。
そんな自分が建築家にお願いすることになったのは,必然なのかもしれない。